「外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ」の題名において、「外貨崩落」と言ってはいるものの、著者の松田哲氏は、対円ですべての外貨が下落すると言っている訳ではありません。それよりも「円キャリー・トレードは何故リスクが高いのか」「サブプライム・ローン問題とは?」といった論点を基に書かれている本です。
低金利の円を売り、豪ドルなど高金利通貨を買う円キャリー・トレードが外貨投資ブームを牽引していましたが、結果として「外貨崩落」というタイトルが浮かび上がったようです。「外貨崩落」は、奇をてらったものではなく、そもそも「ドル/円取引」は、「ユーロ/ドル取引」の次に大きな市場ですが、外国為替市場で「ドル円取引」は必ずしもメインではなく、実はサブプライム・ローン問題などにより、円キャリー・トレードは崩壊の危機にあるということを「外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ」では説いています。
「外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ」には、ちゃんとした裏づけがあり、その意味での読み応えは、充分にあると思います。ここまで円に対してほとんど全通貨が暴落したため、「外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ」の活用の仕方は人それぞれだと思いますが、一例として、最後の章では「売り相場で利益を上げるテクニック」が紹介されており,誰もが売らなければ ならないチャート・ポイントが紹介されています。
相場にはそれなりの技術と心構えをもって接する事が大切とも言え、FXのみならず株など他の投資を行う人にとっても得るところが多い本なのではないでしょうか。円安の流れに乗って、外貨を買えば簡単に儲かるが、いったん下げ始めると、 その儲けを遥かに上回る額の損失を出してしまう事については既に多くのFX投資家経験していることでしょう。
そして、「外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ」の目玉は、「外貨は高金利」という魅力の裏にある「何故、高金利なのか?」という点であり、一番の特徴は、「何故、外貨が急落するのか」を懇切丁寧に説明して点だと思います。したがって、「外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ」は、小手先のテクニカル分析の本ではなく、ファンダメンタル志向の本とも言え、テクニカル派かファンダメンタル派かというそもそもの投資姿勢について考えさせられる一冊でもあります。
外貨崩落
1,554 円
生き残る人は知っているもう1つのシナリオ 著者:松田哲出版社:技術評論社サイズ:単行本ページ数:245p発行年月:2007年10月この著者の新着メールを登録する【内容情報】(「BOOK」データベースより)高い金利...>>もっと詳しく見る
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